LINEチャットボットってどんなことができるの?
LINEチャットボットは友だちとのコミュニケーションに役立つツールなんだ。
今から詳しく解説するね!
「LINE公式アカウントへの返信作業を削減したい」
「LINEチャットボットができることは?」
「効果的なLINEチャットボットの導入事例が知りたい」
と悩んでいませんか?
近年はユーザーとコミュニケーションを図り、集客や販促に力を入れる企業が増えてきました。多くの人が利用しているLINEを使ったマーケティングを実施している企業も多いのではないでしょうか。
メルマガやDMとは違い、ユーザーと気軽にコミニケーションを取れるのが、LINEの大きなメリットです。しかし、メッセージ返信を手間に感じているケースも多いでしょう。
そこで、LINEチャットボットの使い方や導入方法についてご紹介します。より効果的な活用事例についても解説しますので、参考にしてください。
LINE公式アカウントで使えるチャットボットの種類と作り方
LINE公式アカウントでは、チャットボットを活用してメッセージの返信を自動化することが可能です。チャットボットにはシンプルな返信のみを行うものから、AI搭載の高度なやりとりができるものまで幅広く存在します。
LINE公式アカウントで利用できるチャットボットは、以下の3種類です。
LINEチャットボットの種類
- 応答メッセージ
- AI応答メッセージ
- Messaging APIを利用
それぞれ用途や目的が異なるため、導入する前に理解しておきましょう。それでは1つずつ詳しく見ていきます。
画像を交えてわかりやすく説明するよ!
どの機能を使いたいか考えてみてね!
LINEチャットボットの種類①:応答メッセージ
LINEチャットボットの応答メッセージでは、シンプルな返信を行います。一律応答とキーワード応答の2種類があるため、状況に応じて適切な応答タイプを選びましょう。
一律応答では、すべてのメッセージに対して同じ返答をするためキーワードの設定は必要ありません。一方で、キーワード応答はユーザーから送られてきたキーワードに対して返信を行います。
ただし、キーワード応答は完全一致しないとメッセージが送られないので注意が必要です。一律応答とキーワード応答は併用できるので、うまく活用してください。
応答メッセージのLINEチャットボットの作り方
応答メッセージのLINEチャットボットはシンプルな返信を行う機能なので、設定も簡単です。以下の3つを、必要に応じて設定しましょう。
- 基本設定
ログイン>右上の「設定」をクリック>画面左の「応答設定」をクリック>チャットの応答方法で「応答メッセージ」が含まれるものを選択 - あいさつメッセージ
ホーム>トークルームの管理>あいさつメッセージ設定>入力欄にあいさつ文を追加する - キーワード設定
ホーム>応答メッセージ>右上の「作成」をクリックし、詳細を入力していく
チャットボットの種類②:AI応答メッセージ
決められた簡単な返信のみで対応する応答メッセージとは異なり、AI応答メッセージは内容をAIが判断し適切な返信を行います。AIがメッセージの内容を判断するため、特定のキーワードの設定は必要ありません。
返信できる内容は、一般的な質問や基本情報・業種カテゴリー別・予約の4つのカテゴリー。複雑かつ長文の質問内容には返答できないものの、返信用テンプレートは随時変更が可能です。
AI応答メッセージのLINEチャットボットの作り方
AI応答メッセージもLINE公式アカウントに標準装備されている機能なため、作り方はそう難しくはありません。以下を参考に、設定してみましょう。
- 基本設定
ログイン>右上の「設定」>画面左の「応答設定」をクリック>チャットの応答方法で「応答メッセージ」が含まれるものを選択 - メッセージ内容の設定
画面左の「AI応答メッセージ」をクリック>カテゴリーごとにメッセージを入力する
業種カテゴリーで該当する業種を選択しておけば、業種別のよくある質問を確認できて便利なのでぜひ活用してください。
チャットボットの種類③:Messaging APIを利用
LINE公式アカウントのMessaging APIは、オプション機能で、チャットボットの仕組みを実装できるサービスです。LINEを通じたコミュニケーションを行うアプリを独自で開発できます。
Messaging APIを活用すれば、複雑かつ独自の応答やコミュニケーションを実現可能。本格的にLINEチャットボットの運用を行いたい場合は、なくてはならないサービスです。
Messaging APIを利用した場合は、LINE公式アカウントのメッセージ配信とは異なったテンプレートが用意されています。
Messaging APIのLINEチャットボットの作り方
Messaging APIを使ってLINEチャットボットを作る場合は、以下の手順が必要です。
- サーバーを用意する
- 連携情報をLINEアカウントに登録
- テストする
- チャットボット(bot)を更新する
Messaging APIを使う場合は、LINE上でチャットボットを作成する方法に比べて複雑です。さらに、コード入力などの作業が必要となるため、プログラミングの知識もなければ作成できません。プログラマーがいない企業は、外注を検討するのも良いでしょう。
LINEチャットボットを利用する3つのメリット
LINEチャットボットの導入には、手間や費用がかかります。導入の必要性について、疑問を感じている企業も多いのではないでしょうか。
どのように活用すれば効果的な成果が出せるか、しっかりイメージできなければ導入を検討しようがありません。LINEチャットボットを導入することによって、以下のようなメリットが考えられます。
LINEチャットボットのメリット
- 友だちとのやりとりにかかるコストを抑えられる
- 友だちと気軽にやりとりできるため生の声を聞きやすい
- おもしろいコンテンツを配信できる
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
LINEチャットボットは効率化のほかにもメリットがあるんだよ!
①友だちとのやりとりにかかるコストを抑えられる
ユーザーと気軽にコミュニケーションが取れるのが、LINE公式アカウントの魅力の1つです。しかし、返信作業はなかなか手間がかかるもの。友だちの数が増えるほど、すべてのメッセージをスタッフが手作業で返信するのは現実的ではありません。
簡単な問い合わせやよくある質問はチャットボットの自動返信で対応すれば、業務の効率化に繋がります。自動化することでスタッフのリソースを確保できるため、コスト削減できるでしょう。
②友だちと気軽にやりとりできるため生の声を聞きやすい
LINEチャットボットの導入は、ユーザーにとって気軽にメッセージを送るきっかけにもなり得ます。システムが自動的に返信するため、メッセージを送る時間や内容を配慮する必要がありません。
普段は聞けない生の声が集まりやすくなる点もチャットボット導入のメリットの1つです。実際に2022年の利用実態調査では、以下のようなことがわかっています。
チャットでの問い合わせ経験をしたことがある人は71.7%と年々増加し、4年間では約2倍に増えていることが分かりました。さらに、チャットでの問い合わせ経験がある人の中で、80.3%の人が、「チャットでの問い合わせは便利」だと回答しています。
このように、チャットでの問い合わせ経験があるユーザーは、増加傾向です。電話ならわざわざ問い合わせしない内容でも、チャットという気軽さから問い合わせしている可能性も高いでしょう。利用者の生の声が集まれば、商品のブラッシュアップを図るきっかけにもなるはずです。
③おもしろいコンテンツを配信できる
チャットボットは、ユーザーへ最適なコンテンツの紹介も可能です。ゲームや診断機能など、さまざまなコンテンツを提供することは、コンテンツマーケティングにおいて重要なポイントの1つ。
しかし、コンテンツが増えるにしたがい、ユーザーにとって最適なコンテンツを選択して提供するのは困難です。チャットボットでユーザーへ最適なコンテンツを案内することで、コンバージョンの上昇へ繋がるでしょう。
LINEチャットボットを利用する2つのデメリット
LINEチャットボットの導入には大きなメリットがありますが、少なからずデメリットも存在します。デメリットを知らずに導入すれば、後悔してしまうことにもなりかねません。
後悔しないためにも、導入前にどんなデメリットがあるのか、把握しておきましょう。LINEチャットボットを導入するデメリットは、以下の2点です。
LINEチャットボットのデメリット
- 複雑な質問に対しての回答は難しい
- 年齢層によっては利用に慣れていない
それぞれのデメリットについて、詳しく見ていきます。
利用するなら注意点も知っておこうね!
①複雑な質問に対しての回答は難しい
そもそもチャットボットは、事前に作成したメッセージを自動で配信する機能です。より細やかな設定を行うことである程度の対応が可能ですが、すべてのメッセージに回答できるわけではありません。
AI型の機能では柔軟に対応することは難しく、複雑な内容になればなるほどチグハグな回答をしてしまうことも。そうなると、回答への不満が増え、顧客満足度が低下してしまう可能性もあるでしょう。そのため、個別対応が必要な場合はスタッフが行うような使い分けをおすすめします。
②年齢層によっては利用に慣れていない
チャットボットを導入することで、不満を持つユーザーがいることも忘れないようにしましょう。特に、チャットに馴染みがない年齢層のユーザーにとっては、チャットボットに対するハードルは決して低くありません。
チャットでの問い合わせ経験がある人の割合は、以下の通りです。
年齢 | チャット問い合わせの経験がある人の割合 |
---|---|
20~29歳 | 84.2% |
30~39歳 | 80.5% |
40~49歳 | 66.9% |
50~59歳 | 70.4% |
60歳以上 | 55.9% |
参照元:Mobilus SupportTech Lab「お客さま窓口の利用実態調査2022」
このように、年齢層によってチャットでの問い合わせ経験の有無は大きく異なります。そのため、利用者層によってはオペレーターが対応するほうが、高い顧客満足度を獲得できるでしょう。
ターゲットの年齢層や目的に合わせて導入しなければ、利用されないだけでなく満足度低下に繋がりかねないため注意が必要です。
LINE公式アカウントでのチャットボットの活用事例を紹介
メリットやデメリットが分かっても、自社の商品やサービスにどのように活用できるのか悩んでいる人も多いでしょう。具体的な活用事例がイメージできなければ、LINEチャットボットを導入すべきか検討しようがありません。
そこで、活用事例をよりイメージしやすいよう、身近な企業を例にご紹介します。実際にLINEチャットボットを効果的に活用している企業を3社、ピックアップしました。
LINEチャットボットの活用事例
- ヤマト運輸
- ローソン
- ライフネット生命
それぞれの企業でのLINEチャットボットの活用事例を詳しくみていきましょう。
LINEチャットボットの活用事例①:ヤマト運輸
ヤマト運輸は、いち早くLINEチャットボットを導入した代表的な企業の1つです。導入前は電話やネットで再配達を依頼する必要がありました。
しかし、LINEチャットボットを導入したことで、配達日時の変更が可能に。配達前に連絡がくるようになっているため、そもそも不在になる前に希望日時を変更できるようになっています。
LINEチャットボットの導入により顧客満足度を上げるだけでなく、再配達のコスト削減にも成功しました。また、LINE画面で送り状を発行したり、集荷依頼ができたり、と配達依頼の機能を充実させ、売上アップにも成功しています。
LINEチャットボットの活用事例②:ローソン
LINE公式アカウントは、ブロックされてしまい集客や販促に活かせないケースも。ブロックを避けるには、ユーザーにメリットを感じてもらうことが重要です。
そんななかでローソンが運営するアカウントは、日々10万人もの訪問者を集める人気っぷり。2500万以上のフォロワーを集め、多くの人に親しまれています。
会話ができて、ゲームや占いもできる、さまざまな機能を追加し、これまで多くのファンを獲得してきました。月2回、クーポン配信や新製品情報の提供する際はアクセス数300~500万件に跳ね上がり抜群の集客効果をもたらしています。
LINEチャットボットの活用事例③:ライフネット生命
チャットボットなら気軽に相談しやすいという心理的なメリットをうまく活用したのが、ライフネット生命です。ライフネット生命では、2017年よりLINE公式アカウント上でチャットボットを活用したお客様対応を開始しました。
相談に行く余裕がない顧客に、LINE上でプランナーと相談できる環境を提供することで、保険をより身近なものにしています。LINEチャットボットを導入したことにより、保険料の見積もり件数が1.5倍に。LINEで保険相談できるのは簡単で、画期的と評判も高く、広く利用されています。
まとめ:LINEチャットボットでアカウントを効果的に運用しよう
LINE公式アカウントの運用にあたり、メッセージの返信業務を手間に感じている企業は多々存在します。友だちの人数が増えるほど、すべてのメッセージに手作業で返信していくことは難しくなっていくでしょう。
LINEチャットボットを使えば、簡単な問い合わせは自動で返信が可能です。複雑な内容についてはMessaging APIを用いても対応が困難ですが、うまく活用することで業務削減に繋がります。
ヤマト運輸やローソン・ライフネット生命など、大手企業がLINEチャットボットの導入により大きな成果を出しました。効果的にアカウントを運用するためにも、ぜひLINEチャットボットの導入を検討してください。